日韓戦をプレイヤー視点でレポートしてみるの巻

通常記事は今年初めてですね。

 

先日行われた鉄拳イベントで久しぶりにオフラインでの鉄拳日韓戦が開催されました。恐らくスポンサー等の都合でPS4での開催となりましたがオフラインでの開催となった事は大きな一歩だったのかなと思います。

 

 

激戦が繰り広げられて僅差で韓国チームの勝利となりましたが見どころが盛りだくさんでした。今回の記事は全体の感想では無く鉄拳の技術的な部分での見どころを記事にまとめてみようかと思います。

 

 

ちりちりさんVSkneeさんについて

 

まずはこの試合について。

そもそもこのリー対ニーガンという組み合わせなんですが個人的には非常にニーガン側が戦いにくい試合展開になりがちな組み合わせです。中距離でのシルバーヒール(4RK)を搔い潜って近距離戦に持ち込みたいのですがニーガンのリーチの長い技は発生が遅くシルバーヒールの空振りを視認して66RPというような行動をしても相手のハイキックに潰されてしまいます。丁寧なステップインガードを繰り返して徐々に間合いを詰めるのがセオリーなのですが常に窮屈な戦いを強いられると私レベルのニーガンだと感じていました。

 

この点に関しては得意分野のようで中距離をひたすら耐えしのいで後半ではシルバーヒールの空振りにリーチの長いシークレットウエポン(ナイフの攻撃)を決めていたりもしましたがコマンドが236入力でそこまで派手にリーチが長いわけではないのでやはり卓越したコマテクがあるんだなと・・

 

 

実際の試合展開ではちりちりさんが初手から露骨な66RKを連打していきます。

この技の性能はしゃがみステータスを持つ上段技なのですがノーマルヒットでもコンボ移行が可能で膝さんの得意なLP一発止めに対して明確なリスクを負わせる事が可能な技です。66入力なので横移動も安定した対策では無いので明確な対処はしゃがみになりますが実際にこの局面の攻防は

 

ちりちりさんが複数回66RKを打つ

 

その後に前ダッシュ9RKを打つ

 

という図太い選択肢を見せていました。しゃがみ一点読みだと思いますが初手から非常にメッセージ性の高い攻防が始まっていましたね。

 

こういった選択をしつつ置きハイキックも敢えてRKRKRK入力で3発出し切ることで的を絞らせず中距離戦はかなり優位にちりちりさんが攻めていたように思います。

 

崩しの場面ではしゃがみからの択がメインになっていましたがここでも特徴的な技の選択をしていて安易な立ち途中RP派生とスライディングの択で完結させない攻め方をしていました。

 

中段択 立ち途中LP1発止め(ガードされても-2フレ、ヒット+7フレ)

 

下段択 スライディング(ほぼ最速では打たない)

 

この2つがメインで安全にやり過ごしたい膝さんにローリスクでしゃがませない選択を続ける事でこの攻防ではかなりちりちりさん側が黒字になっていたように思います。

 

後半でスライディングのガード率が少し上がってきましたがこのスライディングをガードするには完全にしゃがみきらなければいけないので足を止めさせる効果も出ていました。

 

とはいえ得意の小技での攻防と高い横移動性能を活かした防御力で終盤まで優位なスコアを膝さん側が保っていましたがギリギリの局面で怒涛のシルバーロー連打でプレッシャーを与えつつ最後の最後に10フレカウンターからの追撃RAで大逆転したラウンドが決め手となりこの戦いはちりちりさんが勝利しました。

 

全体を通してPS4で無ければさらにジャブアシッドやシルバーロー拾いがもっと決まっていたのかなとも感じますが非常に素晴らしい内容と結果だったかと思います。

 

いつもの膝さんが日本にオフラインやりにくる今後の流れも期待しておりますが素晴らしい試合でした!

 

 

Mulgoldさんのクラウディオ旋風

 

とにかく勝ち続けた印象のあるクラウディオ、シンプルで崩しがそこまで強くないキャラクターなのですがプレイヤースキルで非常に強力な攻めを展開して多くの勝利を積み重ねていました。

 

そんなプレイングの中身について少し解説してみようかと思います。

 

 

3LK派生

 

横には弱いのですが14フレ発生でリーチの長いこの中段攻撃、鉄拳界では珍しくヒット確認をして2発目を打つ事が可能な性能となっております。確認猶予がいぐにすさんのサイトを参照するとなんと14フレームもあるみたいなんですが一般的なディレイをかけつつヒット確認をして2発目を狙う技の猶予は9~11フレくらいです。

 

 

私の使っているキャラだと

 

リロイ 立ち途中LPRK 9フレ猶予

    LKLK     10フレ猶予

ブライアン スウェスマ 11フレ猶予

 

こんな感じなんですが正直9~11フレレベルだと技を打って打った瞬間に相手が何をしているかを見極めつつ狙ったりしないと2発目を確認して打つ事は困難です。

 

わかりやすく書くと

 

受け身を取った相手に直接の2択として初段を打って確認して2発目を打つ事はほぼ不可能

 

な技だと認識しています。直近の大会で良く見た技だとファーカムラムの3RKLKなんかは猶予10フレです。

 

とはいえ完全な確認は難しく状況によっては状況確認の場面も多くあったかと思いますが壁際ではリターンも大きく、またフォローでたまに打つ派生も良いアクセントになってくるので非常に抑止力の高い技になります。

 

ここに上段攻撃で大幅有利を取れるイラ(666RP)と4LPの壁強を取れるホーミング技を合わせる事で上段と中段の2択という非常に効率の良い攻めを展開する事が可能です。また継続力が非常に高く多くの時間をクラウディオ側が支配していました。

 

とはいえこの攻めを展開するには神速のアサルトレベルでの666RP入力が必須となりますし、攻めの展開のバリエーションを多くすることも必須なのですがMulgoldクラウディオは全てを高い水準でこなしていましたね。

 

クラウディオはこの技以外にも66RPorしゃがみ3RPで出せるデュアルガンという技もヒット確認が可能でこういった技術が得意な人には良いキャラなのかもしれません。

 

一応王段位まで私も触ったキャラですが大幅リードを奪われると逆転の手段に乏しく、攻め方も行き詰まる事が多かったので難しいキャラだと思いますがこれを機にもう少しこのキャラが表に出てくる事もあるかもしれませんね。

 

 

私は最速で折れました。

 

 

 

チクリンさんのリロイピック

 

ギースで戦績が奮わなかったチクリンさんが唐突なリロイピックで連勝を成し遂げていました。私も多くの時間を使ったキャラなので胸が熱くなりましたが勝因はどこにあったのかを考えてみましょう。

 

 

大胆さと丁寧さ

 

大胆要素としては

 

当て身をほぼ全部成功させた

 

ここに尽きるかなと。多段技と重なった所以外はほぼ全部読みを通していたような印象です。後は要所での4WPも刺さってましたね。

 

 

丁寧さ

 

ほとんど下段からリターンを求める事が無く勝負所での1LKWPなどはありましたが終始前には出るけど手数を少なくしつつ触れる時はLK(ヒット確認狙い)、2WPを打つ事がほとんどでLPをガードさせた後もメインをLPLPに繋ぐことで常にリスクを抑えた展開を作りながら試合を構成していました。

 

フラヒは打ってなかったと思いますが相手の下段を要所の下段捌きで咎めて高火力な運び+コンボでダメージを奪っていました。

 

やり込みの経験から出るコンボチョイスも素晴らしく今後のリロイさんの活躍にも期待したい・・という願望はありますが個人的な予想ではピンポイントピックなんだろうなと推察してます。

 

 

 

膝さんのガクスンコウ

 

ノビさんとのリーダー戦でスカし確定でもなんでもない場面で膝さんが急に数発のガクスンコウを打ち込んできました。暴発?かと思いきや数回出てきたので明らかに狙っている打ち方で浮かせ技でもないガードされるとマイナス19フレの中段技を乱打していたんですよね。

 

これに関しては推測していたんですが予想が合っていて

 

ガードしてもフェンは浮かせるのが難しい

 

というのが調べてみてわかりました。ライトゥーは絶対空振りをしてしまいます。またそれを察してノビさんが3LKでの確定を狙ってましたが咄嗟に返すのは難しくミスになっていましたね、実際には3LKも距離限定でしか当たりません・・

 

一応確定反撃としては

 

6RKと6WPが比較的安定な反撃で飛鳥の鬼殺しへの確定反撃と同じような状況になるものでした。

 

色々準備してきている膝さんは流石でした、安定のガクスン反撃が一度返ってきてからはもう使わないのも膝さんらしくてほっこりしましたねw

 

 

こんな感じでゲームをやってる人が着目したポイントについて勝手にレポートしてみました。次はTWTファイナルですかね、観戦も楽しんでいきましょう!